98 99 2000 ⇔ 2001
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
4月1日〜15日4月16日〜30日

 

 

4/29(日)

 

ニューヨークの外れ。

 

8番街を過ぎたあたり。

 

人影もまばらになりはじめた頃に、

その古びたビルは現れる。

 

 

錆びついて

ボロボロになった階段には注意しな。

 

足音に敏感な奴らは沢山いる。

 

 

目印は黒い猫の落書き。

 

3階の古びた木のドア ・・

そう、 そこが奴のオフィスさ。

 

 

ノックをする前に

ネクタイを直せ。

 

銃を持ってるなら、

ここに置いてったほうが良い。

・・

誰だって長生きはしたいだろ?

 

 

挨拶も お世辞もいらない。

 

用件と期日を簡潔に言うんだ。

 

嘘はつくな。

 

 

・・ 安心しろ、

この街で奴より頼りになる探偵なんていやしない。

 

 

・・

 

深呼吸したら

いよいよ ノックだ。

 

 

 

 

・・ おっと、

一番大事な事を忘れてた。

 

中に入ったら

 

名乗るよりも先に、

 

 

財布の中身を言うんだぜ。

 

 

 


新宿サンクション:番外編:第6話

ボニー&クライド


・・ 前回までのあらすじ ・・


 

『 助けて!!! 」

 

・・ ひどく簡潔な内容の電話から

今回の事件は幕を開けた。

 

次々と殺されてゆく美女達。

 

不可解な死因 …

 

そして

現場に残された

一体の謎のフィギュア。

 

 

ニューヨークを舞台に

タフでクールな私立探偵ほくまは

次第に事件の真相へと近づいてゆく。

 

 

大統領補佐官 シンクレアが何者かによって射殺された近代美術館で、

ほくまが見つけたシータのフィギュア。しかし その顔は 本物のシータと

は似ても似つかぬ邪悪なものであった。そのフィギュアが暗示したかの

ように マリーまでもが行方不明になってしまう。 隻腕のテロリスト、ナジ

の逃亡までにはもう時間がない。 地下鉄での銃撃戦の後、ようやくマリ

ーの救出に成功したほくまだったが・・?


 

 

「 ほくま! コレを見て!! 」

 

痛む左腕の止血をしていたほくまに、

マリーが呼びかけた。

 

彼女は組織の人間が最後まで守ろうとしていた

あのアタッシュケースを持っている。

 

「 どうした、マリー

  奴の娘の写真でも入っていたのか? 」

 

ほくまは軽いジョークを飛ばしつつ、

そのアタッシュケースを覗き込み、息を呑んだ。

 

「 ・・ これは ・・ 」

 

 

 

「 フジミの プラモデル ・・

  でも ・・ おかしいわ、これ。 」

 

マリーも その只ならぬ箱に困惑した口調だ。

 

「 ああ・・ 確かにフジミは最近

  ミサト仕様のルノーをプラモ化している。

  ・・ だが、 これは見たことのないモデルだな。 」

 

マッコイが渡してくれた資料には、

フジミのルノーに付属しているフィギュアは

ミサトとレイのみのハズだ。

 

しかし このパッケージには

あろうことか アスカとシンジの姿が描かれている。

 

「 と ・・ いう事は、

  これは 新作という事なのねっ! 」

 

「 ああ ・・ 恐らくそうだろう。

  マリー ・・ 開けてみてくれ。 」

 

「 ええ。 」

 

深く息を吸って、

緊張した面持ちで 彼女は箱を開けた。

 

 

「 ひっ!! 」

 

思わず悲鳴をあげるマリー

 

「 くそっ ・・

  これも ・・ 奴らの暗号なのか ・・ 」

 

ほくまも思わず目を伏せ、

吐き捨てるように呟いた。

 

なぜなら、現れた二体のフィギュアは

あのシータと同様 ・・

顔の部分だけが 不気味で異様な表情をしたモノに

描きかえられていたのである!

 

 

「 なんて ・・

 なんて顔なの!! ひ ・ ひどい!! 」

 

マリーは耐え切れず、

涙を流し ・・ ほくまの胸に顔を埋めた。

 

「 ナジが この国を出るまで

  まだ時間はある ・・

  考えるんだ ・・ この暗号の意味を ・・ 」

 

ホルスターに銃を仕舞うと、

ほくまは手を伸ばし ・・

醜く改造された 2体のフィギュアを掴んだ。

 

・・ その時!

 

「 なっ!!

  なんだ! これはっ!! 」

 

 


続く


 

次回 番外編:第7話:血塗られたJISマーク

 

4/26(木)

眠らない街 … 東京

 長崎みなみを応援しています。

夜が昼となり、 昼が夜となる

まるで 刹那の夢のような場所。

長崎みなみを応援しています。

この街である者は勝利を手に掴み、

ある者は敗北をかみ締めながら、この地を去る…

 

強き者は さらに強き者に叩かれ、

弱きものは その すべてを失う。

 

そう … ここはまるで

巨大なギャンブルのような街だ。

 

・・ だが、

・・ そんな恐ろしい街でも、

若者達は まるで光りに群がる虫のように、

この世界へと飛び込む。

 

眠らない街 … 東京

 

その片隅にある、

この古い ”バー” で

 

今夜もまた 男達の熱い戦いが、

・・ 始まろうとしていた。

ONは 長崎みなみを応援しています。


新宿サンクション 第42話

夏のリビエラ


 

チリン ・・ リン ・・ 

 

「 よぉ ・・ マスター ・・ 久しぶり。

  ・・ よく潰れないな、この店も ・・ 」

 

店に入るなり ・・ 社会性の無さを誇示しているのは、

ここの常連で、 名を ”ほくま” と言う。

 

年齢は永遠の20歳。

職業は不明 ・・ 常連の間では学生などと言う噂が流れているが、 

そんな話を信じるほうがどうかしている。

 

態度は先天的に横柄。

話し方も何かにつけて偉そうだ。

くだらないことに造形が深いようにも見えるが、

やはり 本当のところは誰にもわからない。

 

・・ 実に 謎の多い男だ。

 

「 とりあえず ・・ そうだな ・・

  今日は カルーアミルクのカルーア抜きでも

  もらうとするか ・・ 」

みを応援しています。

・・

・・ そんな酒は この店にはない。

・・ と言うか、カルーアミルクからカルーアを抜くと言う事は

単なるミルク。

いや 牛乳をくれと言っているだけだ。

 

そんなものは駅のスタンドで飲んでくれ。

みを応援しています。

「 うむ ・・ うまいな ・・ 銀河高原牛乳か。

  さすがジェイク ・・ こだわってるな。 」

 

難しいギャグを 何の説明もなしに言う所は

昔から何も変わっていない。

私の名前を間違って覚えている事も、

昔から変わっていない。

 

「 ほくまさん ・・ こんばんわ。 」

 

ふいに 若い客が一人

彼の席に歩み寄ると 親しげに声をかけた。

 

「 おお ・・ お前か。 」

 

歳の頃なら 18 ・・ 19、

いつも この男につきまとっている、

名も無い常連だ。

 

なんでも、

2人で ”ジーベック” とか言うアニメ会社に、

放火に行った頃からの 付き合いらしい。

 

先日も、第二の聖地と言われている 池袋シティーで開催された、

悪夢の超レアイベント、

別名 『 真綾ちゃん好きは、はたして本当に

真綾ちゃん好きなのだろうか?

(主催:全日本禅問答委員会) 』 において

ほくまが脳死の危機に瀕した時も、(備考:心の死傷者255名)

・・ 彼が そのピンチを救ったと

常連の中でも噂になっている。

 

「 ほくまさん ・・ あなたが週の真中 …

  しかも

  こんなに早い時間に この店に来るなんて、

  珍しいこともあるもんですね。 」  

 

「 ・・ くくっ ・・ そうか?

  確かにそうかもしれんな。 」

 

ほくまはそう呟くと、

手にしたカルーアミルク、

カルーア抜きを一気に飲み干した。

 

「 今日みたいな 冷たい雨の降る日はな ・・・

  柄にも無く 昔の事を思い出したくなって、

  こうやって バーの扉を叩いちまうのさ ・・ 」

 

飲み干した牛乳は

古い過去の 苦い味がするのだろう …

彼は自虐的な笑みを浮かべた。

 

「 ほくまさん ・・・ 」

 

若い常連も、

店の中の客達も ・・

いつしか彼の次の言葉を

固唾を飲んで待っていた。

 

 

「 ・・ そう、

  あれは 太平洋戦争が終わった年の・・

  やけに暑い夏の事だった ・・ 」

 

 

 

 

「 あの ・・ ほくまさん、

  回想シーンに入るのは良いんですが、

  あなた いったい 何歳な 

 

「 ・・ そう、

  あれは 太平洋戦争が終わった年の・・

  やけに暑い夏の事だった ・・ 」

 

 

「 ご ・・

  ごめんなさい ・・・ 」

 

 

 

 

「 耐えがたきを耐え〜 ・・ 

            忍びがたきを〜 ・・ 」

 

あの頃、

何もかも無くし … 空腹のまま

当ても無く焼け野原をさまよっていた俺。

 

青空を学校に、

大地を寝床に、

やはりこの世のすべての基本は

『 ラブ・アンドピース 』 だと呟きながら

俺は明日への希望だけを頼りに生きていた ・・

 

そんな時

 

「 君 ・・・

  私のトコロへ 来ないかね? 」

 

川原の石を削り、

愛らしいフィギュアを製作していた

ハートブレイキングな俺に声をかけたのが、

藍癌任行伯爵(あいがんにんぎょうはくしゃく)だったんだ。

 

 

「 伯爵 ・・・ こ、これは 」

 

「 これはニューラインの新作、

  アスカ・黄色ワンピースじゃよ ・・ 」

 

伯爵の家には 当時はまだ珍しかった、

西洋の人形が沢山飾られていて、

俺にとっては 何もかもが新鮮だった ・・

 

 

「 これは ムサシヤのルリルリ バージョン2ですね!

  しかも この塗り方は 完成品だっ!! 」

 

「 ふぉっふぉっふぉっ …

  君は本当に覚えが早いのぉ … 」

 

西洋アンティークコレクターの権威と言う表の顔とは別に

世界の萌えフィギュア収集大王と言う 裏の顔ももっていた伯爵から、

俺は文字通り 湯水のごとく 知識を授かっていった。

 

それはあたかも、

戦争の動乱で 乾ききった喉を

冷たい水で潤すような毎日だった ・・・

 

しかし

充実した そんな幸福な日々にも、

突然 終わりが訪れたんだ ・・

 

そう ・・ あれは

俺が15歳の夏 ・・

 

いつものように、

町の盛り場で 毎日繰り広げられている

ヤクザな戦場で敵を圧勝していた頃の事だった。

 

 

「 くらえ ほくま! コトブキヤの新作、

  どれみと はずきじゃあああ〜!!!

  オラ! かわいいだろ!欲しいと言え!

  いえええ〜!! 」

 

「 はっはっはっ!!

  この青二才めがっ!!

  そんな 小手先の可愛さで フィギュアを語ろうなどとは

  片腹痛いわっ!!

  良いか!! 物事の本質を見極めよ!!

  物欲を沸かせる造形美が重要なのだ! 」

 

 

「 なっ!これはっ!!読子! 」

 

「 そうR・O・Dの 読子じゃ!!

 雰囲気的には 秋太郎氏の漫画版ではなく

 小説の挿絵に近いところもグーっ! 」

 

 

「 ぐああああー!!!! 」

 

「 難しいポーズにあえて挑戦し、

  破綻無く 動きまで感じさせる造形美!

  これこそ真のフィギュアの魅力ナリ!!

  どうでもいいが なんで秋太郎氏の美少女

  漫画時代の単行本(FAKEOUT)に

  最近急にプレミアついて○千円とかになってるんだ!?

  納得がいかんぞワシは。 」

 

「 ま、 負けましたっ! 」

 

・・・

当時、15歳とは言え

すでに無敵の強さを誇っていた俺に

正面から戦いを挑もうと言う奴などいなかった。

 

 

しかし その日は違った。

 

 

「 ・・ その勝負の続き ・・

  私としてもらおうか ・・ ほくま。 」

 

シルクハットにサングラス。

白いマスクをした 謎の男が、

俺に勝負を挑んで来たんだ。 

 

「 何者だ ・・ お前は ・・ 」

 

「 私の名前など

  どうでもいい。 勝負をするのか?しないのか? 」

 

「 も、

  もちちろん ・・・

  俺は誰の挑戦でも受けるさ。 」

 

「 ・・ よかろう

  では ・・ 」

 

 

「 ぐああああーーー!!! 」

 

ほくまを含め、

店内から苦痛の声が一斉に上がった。

 

無造作に男がテーブルに置いたのは

蒸気探偵団の 蘭々だったのだ。

 

 

「 ぐはっ! げほっ ・・

  い ・・ 今ごろ 蘭々を持ち出すセンスはともかく、

  これは ・・ くっ ・・ 強敵だ ・・ 」

 

「 フィギュアの真の魅力は 造形美にある ・・

  ほくま。 お前は先ほどそう言ったな。 」

 

「 ぐっ ・・ そ ・・ それがどうした ・・ 」

 

「 そんな事をいっているあいだは ・・

  この私に勝つことはできない。 」

 

「 なっ!

  なんだとっ!! 」

 

謎の男の一言に

周囲の野次馬がどよめいた。

 

「 造形美も確かに重要だ ・・・

  しかしな、そうした芸術的素晴らしさだけを追い求めるなら、

  それこそ ローマ彫刻のレプリカでも飾っていれば良いだけの話。

  フィギュアの根源はもっと違う場所にあるのだ。 」

 

「 けっ!

  どこのどいつだか知らねぇが、

  わかったような口を叩くな!!くらえっ!! 」

 

 

「 ムサシヤの新作、

  マヤ01じゃあ〜!!! 」

 

ほくまが繰り出した これからの季節にぴったりなマヤ。

しかし 店内でのた打ち回る若者達を尻目に、

謎の男は微動だにしない。

 

「 フィギュアの本質 ・・ それさえ掴めば、

  造形美にとらわれずとも 良い作品は沢山ある。 

  例えば ・・ 」 

 

 

「 ぐぎゃあああーー!!!!

  や、 やべろぼぼぼぼー!! 」

 

無造作に男が差し出したレイ。

ほくまの口から 多量の鮮血が吹き出した。

 

「 言え ・・

  言ってみろ ・・ ほくま。

  造形美などと言う 理性的な言葉ではなく、

  お前の胸の内にたぎる その 熱い言葉を

  口に出してみるがいい!! 」

 

「 ぐあああー!!!

  し ・・ し ・・

  白スリッパ!!

  白スリッパなりぃい!! 」

 

「 そーだ!!

  その気持ちだっ!!

  その気持ちを忘れるな!!

  まだまだ いくぞ!! 」

 

 

「 おろろろろろおぼおあおおあー!!! 」

 

「 このさくらもそうだ!!

  そして フィギュアの本質さえ逃さなければ、

  例え版権キャラクターではない

  まったくのオリジナルキャラであったとしても

  良いのだ! 」

 

 

「 ぐあああばばばーー!! 

  ほっホリディ!! クルシマ!

  クルシマめぇえええ!!ゲーム

  センターふぶきに似たようなキャラ

  がいるにも関わらず!しかもあちらは

  下父だと言うにもかかわらずうう!! 」

 

「 そんなマニアックな事はどうでもよい!!

  どうしたほくま! ここまでかっ!

  お前はここまでの男なのかっ!

  KKKビーム!おりゃー!! 」

 

 

「 ぐぺっ!! 」

 

 

生まれて始めての敗北 …

 

路地裏で 血の海に倒れた俺を、

その男は 何故か悲しそうな目で見ていた。

 

薄れゆく意識の中 ・・

 

男の遠ざかる足音を聞きながら、

俺は 自分のフィギュアへの思いを

走馬灯のように 頭の中で思い返していた。

 

造形美だけではない 何か ・・

そして なぜ、

“美少女フィギュア” などというジャンルが存在し、

それが人気を誇っているのか ・・

 

冷静に自分の胸にそう問い掛けた時、

 

俺の中にその答えが見えた。

 

そう ・・

 

真理が見えたのだ。

 

 

「 ま ・・

  待て ・・・ 」

 

血溜まりから ゆらりと立ち上がるほくま。

 

「 ほう ・・ 」

 

謎の男はその場に足を止め、

振り返りもせずに つぶやいた。

 

「 ・・ まだ そんな力が残っていたとは ・・

  だが、 その傷では もう何もできまい。

  大人しく 消え去るがいい。 」

 

死を恐れずに立ち向かう相手に対しては、

常に全力を尽くす事が礼儀である。

 

彼は目にもとまらぬ速さで

3体のフィギュアを繰り出した。

 

「 見よ!!

  必殺!!あずあず

  三連星じゃああ!! 」

 

智

 

「 ぐはっ! 」

 

オフィシャルな ともちゃんが

容赦なくほくまに突き刺さる。

 

暦

 

「 ぐげっ! 」

 

さらに よみに至っては まだ未発売のシロモノだ。

負傷した者への 容赦の無い攻撃に

周囲の人々から悲鳴にがあがる。

 

「 そして これが最後だっ!

  さらばじゃ ほくまっ! 

  ・・

  へーちょ!! 」

 

 

「 ぐばああああああああああ

  ああああああああ!! 」

 

爆発にも似た血の霧が

ほくまの全身の毛穴から吹き出した。

 

思わず観客達は目を背ける。

 

・・ しかし ・・

 

絶命するはずの彼は

倒れなかった。

 

「 ばっ! ばかなっ!! 」

 

「 ぐ ・・ ぐぐ ・・

  ・・・

  へっ ・・ フィギュアの真理か ・・

  お ・・ 俺とした事が ・・

  恥ずかしさのために使って来た詭弁で、

  いつしか  本質を見誤っていたらしい ・・ 」

 

「 お前 どうして生きていられる! 」

 

「 へへ ・・ 当たり前だろう ・・

  これこそが 愛の力

  ってやつさ。 」

 

「 あ ・・ 愛の力 ・・ 」

 

「 そうさ ・・

  そして それはフィギュアの3大真理のなかの

  一つでもある。 」

 

「 なに!! 」

 

「 くらえっ!! これが俺の

  まほろまてっく三連星じゃああ!! 」

 

 

「 まずはラブラブ! 」

 

「 まほろっ! 」

 

 

「 そして ほえほえ! 」

 

「 まほろまほろ! 」

 

 

「 そして 萌え萌えじゃあああ!!! 」

 

「 まほまほまほまー!!! 」

 

 

 

・・ かくして、

ほくまの放った

フィギュア真理三大

まほろ三連なんちゃらによって

謎の男は 血の海に沈んだ。

 

しかし ・・

倒れた衝撃で シルクハットとマスクの外れた

その男の顔は ・・

 

「 は ・・

  伯爵!! 」

 

誰であろう・・

ほくまを育ててくれた

藍癌任行伯爵(あいがんにんぎょうはくしゃく)だったのだ。

 

「 ぐ ・・ げほっ ・・

  強くなったな ・・ ほくま。 」

 

血だまりの伯爵を

ほくまは抱きかかえる。

 

「 死なないでくれっ! 伯爵!

  いや 師匠ぉ!! 

  ししょおおあおをろろろろろお! 」

 

しかし 死の色を濃くした顔で、

伯爵はニヒルな笑みを浮かべた。

 

「 ・・ 師匠 ・・

  私には そう呼ばれる資格はない ・・

  ・・ 実はお前の両親をうんぬんかんぬんしたのは

  私だったのだよ。 

  ・・ 実はうんぬんかんぬんで

  うんぬんかんぬんだったんじゃ ・・

  ワシを許してくれ ・・ 」

 

「 構わない!

  俺にとっては あんたがオヤジだったんだ!

  例え うんぬんかんぬんでも! 」

 

「 気にするな ・・

  私はどうせ もう先が長くなかった ・・

  それよりも

  ・・ ほくま ・・

  よくぞここまで成長したな・・

  お前に ・・ これを授けよう 」

 

 

「 こっ、これは榊さん! 」

 

伯爵が震える手で差し出したのは、

あずあず三連星の最後・・ 4番目の星になるはずだった

榊さんのフィギュアであった。

 

「 師匠 ・・ な ・・ なぜあの時、

  最後にこれを出さなかった!!

  このフィギュアを出されたならば、

  俺はあの時 やられていたハズ ・・ 」

 

しかし伯爵は

小さな笑みを浮かべたまま

その問いには 答えなかった。

 

「 良いか ・・ ほくま。

  お前の最後の三連星にあったように ・・

  フィギュアの真理は

  ラブ と 萌え と ほえ にある ・・

  このフィギュアを励みに、

  お前はこの日本を ・・

  愛を平和の満ちた国にするのだ ・・ 」

 

「 わかった!

  わかったよ!師匠! 」

 

ほくまは榊さんを握り締め ・・ ると

ポリストーン製で衝撃に弱く、壊れてしまうので

やや甘にぎりにしながら 涙を流した。

 

「 た ・・

  ただきちさんに ・・

  ワシも ・・  ガクッ 」

 

「 ししょう!!

  しーーーしょおおお!!

  たべパの原作者のシショーではなく

  しししょおおおおおおお

 おおおおおーー!!! 」

 

 

 

 

「 伯爵の後を継ぎ ・・

  俺が 裏世界の 萌えフィギュア王となったあの日 ・・

  あの日もちょうど

  今日のように冷たい雨が降っていたのさ ・・・ 」

 

バーの窓ガラスに流れる

雨の道を見つめながら・・ ほくまはつぶやいた。

 

「 そして ・・

  これが ・・・ この新宿と言う街で、

  ラブラブ萌え萌えほえほえバトルが始まった、

  最初の夜でもあったんだ ・・ 」

 

「 うぐぐ・・ ズズッ ・・

  ええ ・・・

  ええ話ですねぇ〜 」

 

常連達も皆、

いつしか涙を流していた。

 

 

「 ま 嘘だけどな 」

 

 

 

(Fin)

 


 

 

「 と!言うわけで!!

  愛しの榊さんを

  ただ同然の破格値で手に入れられて

  ワラワはとってもうれしーので

  おじゃるじゃるじゃるじゃりじゃりシジミ! 」

 


(ほっぺがっ!ほっぺがあ〜!!)

 

「 どうでもいいですけど

  最悪の終わり方ですね、今日。 」

 

「 時間がなくて落ちを考える精神的余裕がないだけだ。 」

 

「 まあ ・・ オチをうんぬんするたぐいもシロモノじゃないですから

  別にいいんですけどね ・・ それにしても、

  いくらで手に入れたんですか? これ。 」

 

「 4千円 」

 

「 たかっ!!

  どこがタダ同然なんですか!! 」

 

「 あのなぁ・・ これ 完成品だぜ?

  定価9千ナンボ

  半額以下で 榊さんなら タダ同然やろが。 」

 

「 あ〜・・ まあ フィギュア界では

  タダ同然の値段でしょうけどねぇ・・ 」

 

「 だろ。 普通完成品つったら○万円は当然。

  ショップの完成品なんてもっと高いのがザラだもん。 」

 

「 ですよねぇ〜・・

  あ、なるほど ・・ それで 突然

  このサイトのトップページが あずまんがになったわけですね? 」

 

「 そーそー。

  手に入れたのがうれしくて、

  貰って帰って来て 眺めつつ 単行本を読み返してて、

  その勢いで 2巻の表紙を

  ちろっとおこさまアスカ化してみたのだ。 」

 

「 勢いだけで生きてますね、ほんとに。 」

 

「 芸術家肌だから 」

 

「 ・・・・ 」

 


(デジカメ30万画素のおもちゃだから汚くてごめん(笑)榊さんには和室が似合う)

 

「 ところで、 随分と久々のフィギュア日記でしたが ・・ 」

 

「 おうよ。

  実は紹介しなきゃいけないモンは、

  まだまだ大量にあるんだがな ・・

  エヴァ関係で言えば フジミのルノー(ミサト仕様)

  なんかも出てるし ・・ ラブひな関係も 今回まったく

  触れられなかったし ・・ 」

 


(ワンフェス限定のレジンキット:フロムはいずり工房さま)


(バッチシ電気自動車なり)

 

「 沢山ありますねぇ ・・ 」

 

「 最近急にレベルが上がった感じでさ。

  良い作品 多いよなぁ〜 

  どれ買うか、紹介するか 迷っちゃうよ。 」

 

「 多いと言えば、

  あの 2千円とかの 安いシリーズで

  ほくまさんの好きな ラピュタが出てましたよね。 完成品の。 」

 

「 知らん 」

 

「 え ・・ でも 」

 

「 ワシャ知らんぞ そんなもの 」

 

「 でも ・・ ほら、 ここに画像が ・・ 」

 

 

「 このシータは

  なんじゃこらああああああ

  あああああああああああ

  あああああああああーー!!

  なめとんのか!ああ!?

  俺に対する挑戦か!この

  シータのフェイスは!! 」

 

「 やっぱり怒心頭だったんだ 」

 

「 この商品を売りに出すのならば

  シータなどと表記して出すのは

  言語道断ナリよキテレツサイ!

 

  シータ@12人殺済み(逃亡中)

 

  もしくは

 

  シータ@魔女狩り(逃亡中)

 

  にすべしっ!! 」

 

「 すべて逃亡中フェイスなんですか ・・ 」

 

「 それに服は白いドレス!!

  ドレスじゃなきゃやだぁ!!

  やだやだやだあやだあだだあd!!

  ピンク薄く入れてもいいけど、

  こんなもん絶対飾らんぞ!! 」

 

「 飾ると言えば・・

  せっかく手に入れたところ 悪いですけど、

  あなたのジャジィ−な部屋と

  この榊さんは死ぬほど似合ってませんが ・・ 」

 

「 え、うちの家内が何か? 」

 

 

 

「 ・・・

  ・・ だめだ ・・ この人 」

 

 

4/22(日)

(めずらしく 今日はパソ子初心者向けの日記です)

最近流行りの トロイの木馬型ウイルス 『 TROJ_HYBRIS 』 がめでた

くアチシのトコロにも送られてくるようになりました。(笑) セキュリティの事

とか ウイルスの事とかにとんと関心の無い人にはよくわからない話かも

しれませんが、とりあえず詳しいことはここらへんに書いてあります。 ま

あ 典型的な自己増殖型のウイルスざんす。 某エヴァサイトの管理人さ

んも 『 最近よく送られてくるんだよねぇ。 もちろん感染するようなヘマ

はしてないけど 』 と言っていたのを思い出し 『 俺んとこにも来ました

ぜ、ダンナ。ヘッヘッへ 』 と 無駄話ついでに報告しました。 … はて

さて これも晴れて大型サイトになった証拠なのでしょーか?(笑)

と、言うのも 888888ヒットを控えた(笑) 私のメールアドレスは とり

あえずいくらかの知名度を持っているわけで、 不特定多数の人から沢

山のお手紙を頂く 『 可能性 』 も高いわけです。 そうすると おのず

と 『 ウイルスに感染していると知らない人からメールが送られて来る 』

可能性も高くなると言うわけです。 このウイルスの場合(私のトコロに来

たのは亜流の一種ですが) 感染したPCは ユーザーの意思とは無関係

に勝手にウイルス付きのメールを送信して、それに自分の “種” をくっつ

ける輩なので 感想メールなどを私に出した後… 知らないうちにマシン

が勝手に私にウイルスメールも一緒に送ってきた … なんて事が考え

られます。 『 Outlook エクスプレスで HTMLメールを送っちゃうような

初心者の人が感染してるのに気が付いてないんじゃないの? 』 と 某

サイトの人も言ってましたが HTMLメールなんて星の数ほど来てるから

特定はできません。 (^_^;) (厄介だねぇ) しかしまあ とりあえず私は

それなりの処置(と言うか対策と言うか)を 常にしてますので 何の事は

ないのですが、 感染しているであろう人のほうが心配ではあります。

(ウインショックをぶっ壊すらしいから ネット環境が不安定になってるハ

ズシステムフィルチェッカーを使うか 手動で上書きするか、再インスト

ールするか・・ ん〜 どれも初心者には難しいかもしれんなぁ。 いちお

対策ソフトはあるみたいだけど。 )

と 言うわけで 有名メーカーの ソフトてんこもりパソコンを買った人な

んかは アンチウイルスソフトが入ってたりしますが、そうでな人も最近で

は手軽にオンラインでウイルスサーチもできますし、 フリーのアンチウイ

ルスソフトもありますんで、万が一 今まで一度もチェックした事ない人が

いましたら 最新のデータをもって チェックしてみるの事をお勧めいたし

します。(あくまで定義ファイル<ウイルス情報一覧>は最新のデータを

追加しなくてはダメですよ) 人間ドックとか 学校の健康診断とかは 面

倒臭くてやりたくないものではありますが、 とりあえずパソコンの健康診

断は 漫画とコーヒー片手に座ってるだけで終わりますので 月に一度

… とは言いませんが 半年に一回くらいはやってみたほうが精神衛生

的にもお勧めです。 (Windowsの人はデフラグとスキャンディスクもね)

最近はフレッツ・なんちゃら などの人気で 24時間ネットワークに接続

している人も 珍しくなくなって来ましたが、ネットワークとの関係を深くす

る時にはある程度ネットワークの事について勉強する姿勢が大切です。

(ウイルスもそうですが、セキュリティホールやIPアドレス関係とかね)

初心者も何もぜんぶひっくるめて みんなが個人でファイアーウォールや

プロクシを自在に操る世界になれとは言いませんが (それはそれで不

気味だ) 完璧ではない この新しい世界には 新しい常識と新しい問題

点。新しいルールがあると言う事を知らなければなりません。世界といつ

も繋がっていると言う事は 青空のごとく素敵な事ではありますが、世界

の嫌な奴とも繋がっているのが困りモノなんですな。(笑)

とりあえず道路を歩いている時に 信号の表示だけ守っていれば安全だ

と言う考えではなく … 青信号になっても自主的に左右に目をやる人間

は 長生きできると言うお話でござんした。(予定の日記はどーした>俺)

 

4/21(金)

4月にちなんで上京して東京に来た人向けの 東京暮らしについて。

ベッドで寝ながら聞くのに最適な理想のオーディオシステムについて。

風呂場で聞く 理想のオーディオシステムについて。

フィギュア日記と 車のプラモデルについて。

お酒と人種の関係について。

… 日記を書きたいのだが、大自然の摂理が私にそうさせまいと 動い

ている模様。 でもいいのだ。 9千円ためなければならのだ。(は?)



(今回のTOP元ネタ:初心者向にやさしい日記なのだ)

日立不思議発見を見ながら イチゴを食べながら 大昔のタブレットを引

っ張り出して遊んでいたのだが、ぶっ壊れてて使い物にならなくて驚きま

ちた。(T_T) マウスでラブで油絵みたいにデロデロフニャフニャで良いだ

ろと思ってたら いがいとスッキリなんだな。 あずまセンセは。 つーか

俺は何を喋ってるんだ? なんかさおsjか 疲れてよくわかrなあn。

 

4/19(木)


 日本一遅すぎる 漫画版ラブひな 



 

「 え〜っ、みなさんこんばんわ。

  毎度ご愛顧いただいておりますこの日記。

  当初より 江戸前の鮮度重視。

  ネタの新鮮さを売りにして参りましたが、

  今回は諸事情がございまして、 漫画版ラブひなのレビュー。

  こんなに遅くなってしまいました。 

  関係者並びに、皆々様に深くお詫びいたします。 」

 

「 … いつになく スロースタートだな、今日は。 」

 

「 ほら、ほくまさんも!

  あなたのせいなんだから 頭下げてくださいよ。 」

 

「 ラブひな関係は

  少々遅れたくらいのほうが良いんじゃないか?

  いつもフライングばっかしてんだから、

  これでちょうど良くバランスがとれるってもんだろ。 」

 

「 まあ … それもそうですねぇ。

  … と 言うわけでほくまさん。 」

 

「 うむ。 」

 

「 随分と長い間追いかけてきた ラブひなも

  今回で早11巻。 景太郎の夢への話も一段落ついて

  新たな第一歩と言う感じですよねぇ? 」

 

「 まーな 」

 

「 そこでですね、

  今回は11巻のレビューと交えまして、

  今までのラブひなの軌跡…みたいなものを

  少々振り返ってみたいと思います。 」

 

「 やだ 」

 

 

「 ・・・・ 」

 

 

「 ・・・・・・ 」

 

 

「 思います。 」

 

「 やだ 」

 

 

「 ・・・・・ 」

 

 

「 ・・・ 」

 

 

「 思いますDEATH 」

 

「 いいよ 」

 

 

「 ・・・・

  ・・・ 長い付き合いですが、

  あなたの思考回路が イマイチよく理解できないですが。 」

 

「 俺に思考回路なんてものはない 」

 

「 その場の乗りだけで生きてるんですね。

  ・・ と、 バカな事言ってないで

  まずは この日記に 『 ラブひな 』 の名前が登場したのは

  だいたい ・・・ いつごろでしたっけ? 」

 

「 いつだっけねぇ… “AIとま” の話したのがキッカケじゃなかったか?

  “ああ女神様 の 香港海賊版漫画こと AIとま” みたいな事を

  言ったような記憶がある。 」

 

「 最初から失礼な事言ってたわけですね。

  え〜っと ・・ だいたい去年の始め頃ですから ・・

  一年は確実に過ぎているわけですね。 」

 

「 もうそんなになんのか。 」

 

「 この世の基本はラブだとかなんとか言いながら、

  この頃から ラブ風味の漫画やアニメや小説やらを

  ポンポン推薦し始めたんですよ。 あなた。 」

 

「 そーそー。

  つーかね、 昔は ・・ と言うか ついこの間まで

  勘違いしてたんだけど、 とりあえずマニアックな日記と言えども

  ある程度の人数には楽しめる内容にしなくちゃならないわけで…

  意識的に みんなが苦労せずに 広く知っているモノ ・・ として

  アニメの事を取り上げてたんだよ。 できるだけ全国放送の。 」

 

「 ええ。

  まあ アニメなら チャンネルひねれば見れますしね。

  漫画は買わないと読めませんが。 」

 

「 でもさぁ、一番俺が勘違いしていた事って言うのは、

  “オタクの度合い” についてだったんだよ。 認識違いっつーか。 」

 

「 と 言いますと? 」

 

「 俺の中のオタクって言う “オタク像” はさ、

  例えば4月からのアニメの新番組をすべてエアチェックして

  衛星放送とかも可能な限りカバー。

  声優のラジオ番組とかもそれなりに聞いてて、知識もあり、

  ゲームもほどほどやってて 漫画は書店にある“それ系”の

  ものにはほとんどに目を通したことある … って言うのが

  最低限のスキルだと思ってたんだよ。 」

 

「 それはやや神様に近いと思いますが。 」

 

「 そうそう! そうなの!!

  それが俺の一般人との最大の認識誤差だったわけよ。

  俺は今までそういうのを義務として ごく当然に全部こなして

  るやつが オタクってもんだと思ってたし、そこに満たない人は

  全然オタクだなんて思ってなかったんよ。

  そんで さらにそれを超えた知識や、実力… 

  経験なんかがある人の中でランクが生まれる。

  基礎があって初めて “あいつは凄いオタクだ” とか …

  そういう話に発展すると思ってたわけ。 」

 

「 あなたの生活環境がいけないんじゃないでしょーか。 」

 

「 まあね … 風呂あがりにチャリンコで 夕涼みがてら

  秋葉原行って 恍惚とした表情で街並みを眺めただけで

  店にも何も寄らずに帰って満足して寝るようなライフにも

  問題大有り名古屋は城で持つってなもんだが、

  俺の交友関係も大問題なんだろうな。 」

 

「 知らない漫画やアニメがあると、

  あなたみたいな人に怒られますからね。 

  ちょっとした軍隊ですよ。 軍隊。 」

 

「 そんなにマニアックにしてないと思うんだがなぁ・・・ 」

 

「 それで? いったい何が言いたいんですか? 

  みんなもっとオタクになれ ・・ とか言い出すんですか? 」

 

「 いや ・・ そうじゃなくて、

  ラブひなの話をし始めてから 随分と 

  『 初めてこの漫画知りました! 』 とか

  『 面白いですね!教えてくれてサンキューです 』

  みたいな手紙をもらったんだよ。 」

 

「 なるほど ・・ そこにギャップがあった ・・ と。 」

 

「 そう。 普通はそれで当たり前なんだと思うけど、

  その時の俺にとってみれば

  『 日本の首都は東京なんですか!知りませんでした 』

  みたいな印象だったわけよ。 」

 

「 でもまあ、いろいろな人が見てくれるのが

  ネットの良いトコロじゃないですか。 それで良いんですよ、きっと。 」

 

「 ん〜・・ まあ そうなんだろうけど、

  このサイトに来て、さらに日記に来て、それを読んでる“人像”が

  よくわからなくなるんだよ。 そういう手紙をもらうと。

  俺は少なくとも さっき言った 『 最低限基礎オタク 』 に

  焦点を合せて書いているつもりなんだけれど、

  それで良いのかどうかが不安になるんだ。 」

 

「 焦点が高すぎるって事ですか? 」

 

「 まあ 有体に言えばそうだな。

  コミックビームとか コミックショーグンの話を解説無しで

  ダラダラするのはマズイと思うし、それが読んでる人に意味が

  わからず 面白くないのなら納得がいくが、 ラブひななんて

  『 けっ、ほくま。 何をいまさら言ってやがるんでい 』

  的な態度で処理してもらわないと困るのだよ。明智君。 」

 

「 なるほどぉ・・・ 」

 

「 だから わからない言葉とかが出てきたら

  暇な人はサーチエンジンとかにすぐに放り込んでみる事を

  お勧めするな。 そこからまたネットの輪が広がって

  オタク度もレベルアップできると思うであろ。(ラフィール) 」

 

「 アップしたくない人もいると思いますが 」

 

「 ラブひなの話をキッカケに、デュアルやら ヨコハマやら

  たべぱやら ジオブリやら ヘルシングやら 藍青やら

  なにやらかにやらの具体的な話をするようになって、

  一番そのズレを感じるようになったなぁと 思ったわけよ。 」

 

「 デュアルもそうでしたねぇ・・ 」

 

「 あのアニメが放送中に エヴァでラブ好きの人が

  誰も騒いでないのが不思議で不思議で俺はしょうがなかったんだが、

  最近 誰も知らなかったんだ

  って事に ようやく気がついたんだよ。 」

 

「 精進が大切なんですねぇ。 ・・・ 

  それでも日記のヒット数はあがるので困惑したと。 」

 

「 そう。

  見たこともない わからないネタのほうが多いのに、

  多くの人が読んでくれていると言う状況が 一番不思議で

  面白い経験だったと言えるな。 」

 

「 よくわからないけど面白い …

  究極超人R みたいな感じですかね。

  私は個人的に ジャイアントロボネタが好きでしたよ。 」

 

「 あれも見たことない人のほうが多いだろ。きっと。

  “ジャイアントロボ”ってタイトルが悪いんだろうなぁ…

  “ラブラブぽえぽえぽえみぃ” みたいなタイトルの

  OVAだったら 放っておいても見るだろうに。(笑) 」

 

「 内容と真逆の題名じゃないですか(笑) 」

 

「 俺はあの作品を これから先、一生見れない人生と

  見れるけど 両手が吹き飛んで無くなる人生どっちか

  選べっつったら 両手いらんけどな。 」

 

「 恐ろしい話しないでください。

  ・・ と、そろそろラブひなの話に戻ってよろしいですか? 」

 

「 おう。 脱線したな。 すまん。 」

 

「 そして 漫画版の話をした後・・

  ついに アニひなレビューが始まったわけですね。

  第一回 4月19日の放送から。 」

 

「 うむ。 戦いの始まりだな。 」

 

「 それからほぼ毎回 ・・ ほくまさんがあまりのつまらなさに

  脳死に陥った回以外は レビューを続けたわけですが…

  あ、そうそう。 質問のお手紙が多かった

  “クリスマス編” のレビューがないのはどうしてですか? 」

 

「 吐血したから 」

 

「 だ、そうです。みなさん。 」

 

「 うそ。

  下血したから。 」

 

「 吐血のほうがまだマシですよ。 」

 

「 正直言うと コレクターズディスクとか、

  CDドラマとかも ラブ度が高かったら また

  違法覚悟で アップロードしたりして騒ごうかとも思ったんだが、

  あやつのせいで すべては夢に消えたよ。 」

 

「 ゲームとかのレビューは ほくまさん、

  やってないから無理ですよねぇ … 」

 

「 つーか あのアニひなに関わる

  エセ声優ども声なんか例えゲームでも

  もう自主的に聞きたくない。 」

 

「 悲しい状況だなぁ 」

 

「 俺的には アニメ版の放送が終わってからやった

  『 リアル成瀬川を探せ! 』 企画のほうが

  面白かった。 」

 

「 あ〜・・ あの大問題のやつですね。

  録音機材とデジカメ片手に

  アタリをつけた予備校行って、

  いるはずの現実世界の浪人生成瀬川

  を探すと言う 」

 

「 そう。 ラブひな読んでる

  東大志望じゃないのに浪人してる

  現実逃避浪人生を応援する、

 仮想現実混同末期企画。

  メンバー各人が思う “こやつこそが成瀬川だ”

  と言う女の子を探して追いかけて

  ひなた荘の場所を探し当てる もとい

  無理やり声をかけて写真をとると言う

  ストーキングっぷりが最高だった。 」

 

「 まさか柳川さんが

  深夜の東大の赤門男泣きするとは

  思いませんでしたが。 」

 

「 成瀬川は みんなの心にいたんだよ。 」

 

「 ははははは!! あなたのその

  てきーな占めくくりの言葉が

  残酷で最高でした。 ええ。 」

 

「 つーか 調子こいて喋ってるけど

  これは この日記となんの関係もないな。

  秋葉原委員会にアクセスできる人のみが浸れる思い出だ。 」

 

「 そうでした。 そうでした。

  そんな事をいろいろやっている間に・・

  成瀬川と 景太郎もついにカップルになり ・・

  最新刊ではなんと、 景太郎の妹まで出て来る

 始末ですよ! 」

 

「 話の軌道修正うまいな〜 お前 」

 

「 ええ。 年季入ってますから。

  ともかく、ラブひな本編も ずいぶん変わりましたよね。 」

 

「 確かに。

  景太郎の妹と言う

  第一巻当時は絶対にカケラも

 考えていなかったであろう

 キャラクターまで水増し用に

 出て来るとは ・・ 時間の流れは早いねぇ。 」

 

「 それを言ったらお仕舞いの気が・・ 」

 

「 つーか あの妹さ、

  素子ちゃんとの区別がつかなくて

 よくわからない事がしばしなんだが

 それは俺だけなのだろうカームベルト 」

 

「 あなたって ラブひなが関係すると

  何故かその わけのわからない口調になりますよね。 

 

「 恐らく 赤松建@兆万長者

  書き分け可能なキャラクターの数

  登場人物の数が

 追い抜いてしまった

  んだろうな。

  ついでに言うと はるかとも間違う。 」

 

「 確かに。 良く似てますよね。 」

 

「 アレだよな ・・ 技量的に書き分けができないんだったら

  潔く メガネッこキャラ

  すれば良いんだよな ・・

  そうしたほうが差別化できるし見分けもつくし

  単純に考えても 景太郎の妹っぽいしさ。

  もちろん 実はそのグリグリメガネをはずしたら

  その両目には虚無の闇が

 広がっている

  と言う美少女ゲームにありがちな設定でさ。 」

 

「 赤法師レゾ以外にいませんよ。そんなの。

  メガネとったら 美少女でしょ、美少女。 」

 

「 しっかしアレだよなぁ〜・・

  こんなに好意を寄せてくれる

  ノン・コネクテットブラッディークロー

  妹がいる時点で 今までの景太郎像が

  ガラガラと壊れるよな。 今まで500人は

  同じ事指摘してるだろうけど。 」

 

「 血の繋がらない・・ と 言いたいんですか ・・

  てきとーな英語っぽい言葉作らないでください。 」

 

「 まあ この手のキャラは、

  シスプリを始め 今や必須条件でもあるし…

  レイみたいな性格にして 赤松先生は他との

  差別化を図った気になっているのかもしれんが

  図りきれていないところに、この人の

  軟弱な博愛主義的な思想が見え隠れするよな。 」

 

「 ・・・ なんだか 妹・・ というか

  11巻に否定的なんですね。 ほくまさん。

  私は結構ラブラブな感じで 好きですけど・・ 

  嫌いなんですか? この新キャラ ・・ 」

 

「 死ぬほど好き 」

 

「 だめだこの人 」

 

「 ああああああー

  かあかかかあー

  まままままままー

  つつつつつつつ

  ううううううーうう

  ううううううううう

  ううう!! 」

 

「 また始まったよ 」

 

「 貴様 すでに成瀬川と言う

  アスカキャラがいながら、

  こんな “お兄ちゃんの

  前に来ると性格がごろにゃん

  に変わってしまうけど普段は

  クールって言う感じの不器用

  な性格の可愛い妹などと言う

  キャラに手を出しおって!!

  貴様ああ!!

  ・・・

  誉めて使わす!! 」

 

「 偉そうですけど

  喜んでいるわけですね。 」

 

「 と言うか

  俺は今日からこの

  ラブラブ度チェック表システム

 全面的に採用

    いたします。 」

 

「 どこに 」

 

「 エヴァ小説 」

 

「 ぶっ 」

 

「 全面的に 」

 

「 も ・・ もしや

  伝説の企画、

  エヴァひなの復活ですか! 」

 

「 旅行に出かけたシンジと入れ違いに

  葛城家に シンジの妹を名乗る

  碇ミーコちゃんが!! 」

 

「 少しはヒネル努力と言うか・・

  姿勢だけでも見せてくださいよ。 」

 

「 シン子じゃないだけ良いだろ。 」

 

「 ・・・ 」

 

「 ・・・

  ・・

 

 「 これは碇シンジラブラブ度調査表 …

   すなわち各自が 私の兄のことを どれくらい好きかを

   あらわす表です!! 」

 

  ミーコはそう叫ぶと、

  背後のホワイトボードをバン!と叩いた。

 

  「 ちっ・・ ちょっと!

    なんで私が一位なのよっ!! 」

 

  圧倒的数値で トップを飾っているアスカが

  真っ赤な顔で椅子から立ち上がる。

 

  「  ミサトさん ・・・

     どうして私より 偏差値が高いのですか? 」

 

  「 ん? ・・ だって、私

    シンちゃんの事大好きだもの。

    この偏差値も 納得のいく線よ。 」

 

  予想に反して、僅差で最下位のレイは

  不満そうに 小さく頬をふくらませている。

 

  「 ・・ わたしも

    いかりくんの事 大好きなのに ・・・ 」

 

  「 ち・・ ちょっと!二人とも!

   何言い出すのよ!

   あたしは別にあんな奴の事は

   なんとも・・ 」

 

  「 んふふ ・・ つまりアレね、

    シンちゃんと暮らし始めて2年半で

    私達はみ〜んな

    メロメロになっちゃったって事よね♪ 」

 

   ニッコリ笑って あっさり認めるミサトの姿に、

   ミーコは怒りで肩を震わせた。

 

  「 笑っている場合ではありません!

    上司や同僚が 特別な感情を持てば

    職務上 様々な問題が生じます!!

    ・・ よって、

    次回この表で 偏差値60を越えた方は

    即刻 

    この家を出て行ってもらいます!! 」

 

  「「 え ・・ えええ〜!!! 」」

 

  「 あ・・ あの ・・

    出て行ってもらうって言っても ・・

    いちお このウチ、

    あたしのウチなんだけど ・・ ミーコちゃん。 」

 

   苦笑いしながら ミサトは手にしたビールの

 

「 ほくまさん ・・ 」

 

   ミーコは シンジのYシャツを抱きしめ、

    そっと顔を埋めると ・・

  

    「 ・・・ スー ・・ 」

 

   深く息を吸い込んだ。

 

   愛しい兄のかすかな匂いが

   感じられるような気がして ・・

   彼女の胸はますます高鳴る。 

 

「 ほくまさん ・・ 」

 

   男性の ・・ しかも

   自分の兄である人の残り香を求めると言う・・

   どこか 背徳的な行為に 

 

「 ほくまさん!! 」

 

「 ・・ あによ、

  今 苦笑しながら 突然始まった奇行を見ていた

  はずが、 いつのまにか俺様の罠にハマッて

  ゴロゴロと転がってしまった

  全国のいたいけなる青少年達を

  さらにバターになるまで転がそうと

 してんだからよ。邪魔すんな。 」

 

「 い・・ いつまで続くんですか?

  そろそろ私 ・・ 寝たいんですが ・・ 」

 

「 今回のベスト!

  オブ!

  素子はっ!! 」

 

「 ・・ あなた ・・・

  分裂病じゃないですか? 」

 

「 浪人モトコ!!

  と 言いたいところだが!

  ここは ラブラブ偏差値表に文句を言う

  ぐるぐるモトコに

 決定っ!(≧▽≦)/ 」

 

「 はいはい

  で? どうせ今回新設されるであろう

  ベスト・オブ・カナコは? 」

 

「 殴ろうと思ったけど

  やっぱり 抱き♪

  カナコなり!(≧▽≦)/

  あー!!もー!!抱き

 抱き抱き抱き抱き抱き

 シンちゃん人形抱き抱

 き抱き抱き抱き抱き抱

 き抱き枕バージョンを

 抱き抱き抱き抱き抱き

 抱き抱き抱き抱き抱き

 抱き抱き抱き抱き抱き

 抱き抱き抱き抱き抱き

 抱き抱き抱き抱き抱き 」

 

「 え〜・・ ご覧の通り

  ほくま氏は故障しましたので、

  今回のレビューはここまで。

  では皆さん またの機会に。 」

 

「 12巻では

  過去の世界からやってきた

  景太郎より年下の美少女景太郎ママ

  登場するぞ!セオリーどおりだ!

  さもなくば 景太郎が5年前交通事故から

  助けてあげてから、景太郎を運命の人だと

  思い込んでいる後輩の陸上部の女子が

  出るぞ。さもなくば妖精の国の危機を救う

  勇者を探して人間界に 」

 

「 どこの病院連れてけばいいんだろ・・ 」

 

4/17(火)

先日 ネットの海にダイビングしている最中に、偶然覗いたあるサイト。

何の気なしに目を通したそこの日記に、 『 忙しいとか 時間が無いとか

いう言葉を書いたり、言ったりするものではない。 少なくとも私はこの言

葉が嫌いだ 』 と言う文章を見つけた。 忙しいとか時間が無いと言うの

は、物理的な状況を言い表した言葉に見えて 実はひどく個人的、かつ

個人の感覚的な言葉だ。 一日のうち 暇な時間が5時間も6時間もある

が 『 忙しい 』 と思う人がいる。 2時間も自由な時間があれば、自分

は恵まれていると思う人もいる。要するに人それぞれ。 忙しいと思えば

忙しいし、 暇だと思えば暇だ。 不幸だと嘆けば不幸になるし、楽しいと

思えば楽しくなる。 我らが碇シンジ君も到達した、真理のひとつである。

心理学の知識を頭の隅に詰め込んでいると良くわかるのだが、 人間は

頭の中ので考える空想とは違い、自分は現実の世界を自由に生きてい

ると思いつづけている生き物だ。 実際はその逆で、 人間はどうやって

も空想の世界から抜け出す事はできない。 人と面と向かって話している

時でさえ、人間は 自分の空想の中の相手と喋っているもんなのである。

極端な話、体を一ミリも動かさずに、脳の中の空想の世界で人生を生き

つづける人も、結構いる。 …幸か不幸かは私が決める事ではない。

『 少なくとも人に見せるネットの日記で、忙しいとか 大変だとか書いた

ところで、見ず知らずの人にはどうしようもない。 かえって意味も無い

不快感を与えるだけの事。 それに自分は、 自分のことがいつも忙しく

余裕の無い人間だと思われるのは好きではない。 』 … なるほど。

確かにその通りだと思った。 愚痴は愚痴でも、エンターテイメント化して

いない愚痴は死罪に値する。 ページにアクセスした人は すべからくお

客さんだと言う考えならば、彼らに電気代・通信料金・時間的拘束・などな

どを強いて、わざわざ見にきてくれた場所に やれ 『 競馬でスッタ 』

とか 『 時間が無くて死ぬ 』 とか 『 明日も明後日も仕事で嫌になる

よ 』 とか 愚痴愚痴と愚痴を愚痴愚痴書いても意味がない。 これから

は単に 『 忙しい 』 などと安易に言わない事にしよう。 もし忙しいの

ならば、どのくらい忙しいのか? 忙しくてどんな事になったか? どんな

事を思ったか? ・・ みたいなイロイロを、あることないことこねくりまわ

して 面白い文章に仕立てるのが最低限かつ、基本的なルールと言えよ

う。 なぜなら、 『 読んで為になる文章 』 以外に存在価値のあるの

は 『 面白い文章 』 だけだからだ。 辞書や教科書や地図なんかは

面白くはないが無いと困る。 その逆で、面白くない雑誌や漫画はあっさ

り消える。 少なくとも人に読まそうと思って文章を書く奴は、最低限そこ

んとこを忘れちゃいけない。 ま、 ネットは売れなくても消えないから、

そーゆー輩に 何を言っても無駄かもしれんが。

… それでまあ、忙しいんだか 忙しくないんだか よくわからない今日こ

の頃。 ぽっかりと時間が空いたのを良い事に、また ひさしぶりにPC雑

誌を買ってみた。 お目当ては超有名の定番3Dベンチマークソフトであ

る 『 3DMark2001 』 だ。 ベンチマークソフトと言うのは、早い話が

『 テスト 』 みたいなもんだ。 パソコンと言うのは部品やら年代やら

使う人やらで性能が千差万別。 一概にはどうこうと測れるものではない

ので、それを測るための 『 物差し 』 が必要なわけだ。 3Dベンチマ

ークと言うのはその名の通り、 最近ゲームなんかで常識化した3D表示

の性能を測るためのソフトだ。 スタートさせると、ゲーム画面のような

モノが沢山表示され、 どのくらいスムーズに表示されるか? どのくらい

綺麗に表示できるか? スピードは? 安定度は? みたいな項目でい

ろいろとチェックしてくれる。 それでまあ、最終的に学校のテストと同じ

で 『 総合得点は5000点です! 』 みたいな表示を出してくれるわ

けだ。 そして、その点数を元に パソコンマニア達は一喜一憂。 人より

も少しでも良い数値を出したいと、ロクに使ってもいないパーツを売り、そ

そくさと最新のパーツに付け替えて 点数が10点上がった上がったと大

騒ぎする。 … もともとゲームなどをするために3D性能があり、その性

能をチェックするために ベンチマークソフトはあるのだが、ベンチマーク

そのものが目的となっているわけだ。 この日記でもたびたび登場する

格言 『 過程が目的となるのを趣味と言う 』 に照らし合わせるのなら

ば、 彼らは 『 PCパワーアップフェチ 』 と言うところか。 大枚叩い

て、凄いパワーの機械を手に入れて 別に何をするわけでもない。ゲー

ムはちょろちょろ… パソコンはテストをやる用の機械になるわけだ。

『 そんな数値で一喜一憂… 馬鹿みたい 』 と思われるかもしれないが

まあ 趣味なのだから良いんじゃないだろうか。 それこそ人の勝手であ

る。 それに誰しも 学校のテストの点くらいで一喜一憂していたもんであ

る。 どっちの点数も大したことじゃない。

生まれてこの方、学校のくれた点数には驚くほど興味を持った事のない

私だが、ベンチマークプログラムを入手するために わざわざ雑誌を買う

とはこれいかに。 まあ 暇な時間の読み物が欲しかったのと、巨大な

ファイルをダウンロードするのが面倒くさかっただけだ。 それで しばらく

公園のベンチで雑誌を読み (何処にいるんだ) 家に帰ってから、さっそ

くやってみた。 … 今となってはたいした性能のPCではないので、数値

はどうでもいい。 目当ては 『 デモ 』 である。

ベンチマークプログラムと言うのはその性質上、いろいろな機能を持って

いなければならない。 例えば体力測定を考えた場合、 測定できるのが

 “100メートル走だけ” では具合が悪い。 握力だの 懸垂だの、幅跳

びだの ボール投げだの まあ いろいろと測るのが普通だ。 3Dのテス

トでもそれは同じで 例えば単なる立方体が出現して、それがグルグ回

っていたのではテストにならない。 現在のゲームは非常に複雑な表示

や処理をしなければならないので それに則ったテストをしなければダメ

なのである。 例えば影はきちんと表示されるか? 色はどうか? 多く

のポリゴンが重なった時はどうか? 他にも例えば 『 3Dのキャラクター

の腕や手や足が より人間らしく 丸みを帯びて表示できる機能 』 が

開発されたら、 それがしっかりと機能するかどうかのテストをやらなけれ

ばならない。『 透明なポリゴンに光を透過させる機能 』 があるのなら

ば、グラスに光を当てるような表示テストをしなくてはいけない。 などなど

様々なチェック項目があるのである。

その結果、現在のベンチマークプログラムには、それらを取り入れたも

のが 『 デモムービー 』 と言う形で収録されている。 早い話が、ユー

ザーは 最新機能満載の 3DCGのムービーを表示させ、 それを楽しん

で見ながら、 自分のマシンが しっかりとした機能や 性能を持っている

かどうか?を判断すると言うわけだ。 以前とは比べ物にならない高画質

CGとは思えない人形や景色など… 素晴らしいのだけれど、動きがカク

カクで、パソコンがガリガリと悲鳴をあげている…なんて場合は、『 ああ

俺のマシンで最新機能が満載の、新しいゲームをバリバリ遊ぶのは も

うキツイんだな…。 新しいパーツを購入しないと 』 などと思ったり、

『 俺の家ではあんなにスムーズで 綺麗な色で映ってたのに、このお店

の このマシンはひどい動きで ひどい色だな… 安いパーツで作ってる

んだな 』 などという 『 目安 』 になるのである。 他にも透けるはず

のガラスが透けていなかったり…ムービーの途中で止まってしまったり、

人間の顔が所々カケていたり… なんて場合は、 『 ビデオカードのドラ

イバを新しくしなくちゃ 』 とか 『 俺のマシン、安定度が悪いな 』 とか

言う パワーユーザーのチェックにも使われるのである。

今回の3Dマーク2001に限って言うと、高解像度(1600×1200とか)

で スムーズにバリバリ動かしたいのならば 最低限 ペンティアム4の

1.5ギガヘルツや2ギガヘルツ。 ビデオカードも最低でジィーフォース3

メモリはもちろんRIMM。 などという ふざけんな

レベルの重さのプログラムになっている。(まあこれらか物差しに使われ

るソフトだからな) 以前のバージョンの2000あたりでは、私の環境でも

まったく問題なしだったが、 流石に今回はキツイ。(解像度下げればか

なりイケルが) 内容的な事の詳しい話になると急に難しくなってしまうが

今回はXBOX と言うマイクロソフトが今度売ろうと思っている家庭用ゲー

ム機を死ぬほど意識した内容で、(と言うかXBOX用だろこれ) 途中で

『 ディスク2を入れろ 』 などというなかなか笑える文字まで出て来る。

ジィーフォース3と言うGPUに最適化されており、GF3でないと実行でき

ないテストも多い。 まあ この日記ならでわの 初心者用の簡単説明で

言うと、 現在パソコン世界で大人気のビデオカード (3Dを表示させる

機械。あなたのパソコンにも入ってます) のメーカーと、マイクロソフトが

手を組んで作ったのが その XBOXってゲーム機なわけで、 当然その

ゲーム機の中に入っている部品は、パソコン用の最先端の部品と良く似

た 兄弟みたいなもんなのです。 もっと簡単に言うと、最高級、最新鋭

のビデオカードをくっつけたパソコンを 黒いペンキで塗って、トンカチで

どかんどかんと叩いて小さくして、 マウスやキーボードを引っこ抜いて

ゲームのコントローラーをぶっさしたものが XBOXなのです。(マジ)

よって、パソコン用に作ったゲームも ちょちょいと手を入れるだけで、

XBOX用のゲームになる! パソコンようのベンチマークソフトも、ちょち

ょいのちょいで XBOX用の デモムービーソフトに早変わりすると言うわ

け。 PC用のゲームと言うと どうしてもマニアックな人だけがターゲット

で、 家族そろってやるようなイメージがゼロだったので、 お金儲けが

大好きなビルゲイツさんが プレステ2で大もうけしている ソニーさんを

うらやましがって 『 僕ちんも 家庭用のゲーム機作って資産を倍増して

5コウガシャドルにしたいでちゅ 』 と思って作ったのがXBOXなのよ。

(8割ホント) だからXBOXもたぶん 2時間遊んでるとフリーズするだろ

うね。(笑) (9割ホント)

まあ、そんな後ろの話はさておき、今回の3Dマーク。 映像や技術は毎

度の事ながら文句無しなのだが、ムービーとしての完成度(カッコよさや

繋がり… スピード感など) は前作よりもだいぶランクダウン。 どうも

トータルイメージがよろしくない(と言うか無い) 音楽は非常にクリアで

私の家でサラウンド再生すると 凄くカッコいいので残念である。

とはいえ、なんと言っても一番の話題は 『 うそマトリックス 』 

キアヌリーブスにドーナッツを500個くらい無理やり食わして太らせて殺し

て、 30年後に 『 実はエルビスキアヌリーブスは生きていたんだ!!

なぜって!? 俺がキアヌリーブスだからナリ! 』 とか言うオハイオ州

あたりの飲み屋で キンキラのラメ衣装 サングラスに黒ずくめの服を着

た 小太りエルビスプレスリーキアヌリーブスのそっくりさんが マトリック

スっぽいアクションをするムービーざんす。(読みにくい文章だこと)

確かに噂どおり 太っている… じゃなくて、マトリックスそっくりである。

空気を切り裂く弾丸や スーパースロー、ターンなどのカメラ的見せ方も

そのまんま。 著作権を心配してしまうレベルである。(笑) まあ内容は

さておき、映像は凄いの一言。 特に戦いの舞台のフロアは非常に綺麗

雨あられの銃弾で砕ける壁や柱も映画さながら。 特に主人公の手にし

た銃 (デザートイーグル) はブローバックやマズルフラッシュもスローで

じっくり見れてカッコいいっすな。 小太りですが。(笑) しかしまあ、PC

ユーザーの目の肥えた注文として、やはり気になるのが解像度。嘘キア

ヌのかけているサングラスの曲線のジャギー(ギザギザ)が 気にならなく

なるために 最低でも1280×1024あたりで見たいですな。 しかしそ

んな解像度にすると もちろん重くてダメ。 ・・ よって、これからの最新

鋭のゲーム業界と、PCパーツの急激な進歩の速さを垣間見れるムービ

ーと言えるでしょう。 つまり、あと数ランクアップさえすれば … マトリッ

クスのような アクション物の映画は、キアヌの変わりに 3Dのキャラク

ターが演じても あまり違和感は無いんじゃないかと言う世界になるかも

しれないと言う事。 なにせ現時点で、映画よりも このデモムービーを

高解像度で表示させたほうが綺麗だしね。(笑)  法外な出演料も要求

しないし いくらNG出してもOK。 寝ない 食わない 怪我しない、21

世紀の俳優は CGキャラクターに勝つために、さらに緻密な演技の勉強

が必要になるのかも … と、なると、 将来のベンチマークプログラムに

は 『 CGキャラの演技点 』 なんて項目も出来たりして?(笑) あ〜や

だやだ。 ますます人間は テスト嫌いになりそうだこと。

小太りキアヌなんかより、実は途中に流れる草原(森林)のシーンのほう

が遥かに凄いと言うのは パソコンに詳しい人ならばすぐにわかるでしょ

う。 あの木が風に揺れる動き… 単調なポリゴンではあるけれど、非常

に質感豊かで、複雑な動きをする草。 『 凄く見えない、自然な映像 』

と言うのは 3Dムービー世界では一番難しいのだけれど、 『 おお〜

ついにポリゴンで ほっと和める自然の風景まで作れるようになったか!

凄い! 』 と思いまった。 次はメチャメチャリアルで可愛い女の子の

ムービーきぼんぬ → マッドオニオン殿。 メールの返事遅れててすまん。